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help リーダーに追加 RSS 『リトル・ミス・サンシャイン』

<<   作成日時 : 2007/02/15 01:37   >>

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この映画はオススメです。
一人でも多くの人に観てもらいたい。
心からそう思える映画と出会いました。

子供の頃、父と2人でテレビを見ていた時、
アナウンサーの安藤優子を見た父が、
「こんな女の人になったらいい」と言いいました。
「え?」と聞き返すと、
「この髪型がいいんだよ」と、
画面から目を離す事なく、ボソっと私に言いました。
自立した女性になりなさい、という父流の教えだったのか、
単にショートカットの女がタイプだと言いたかったのか、
確かな事はわかりませんが、
その会話だけは、なぜか今も覚えています。
たしかに、母は私の知る限りずっとショートカットで、
自分の仕事に誇り持ち、バリバリ働く女でした。
子供ながらに、
父は母の事が好きなんだな、とは思いましたが、
小学生の子供に、安藤優子のオールバックにしろと言うのは、
どうなんだろう。。。

そんな父は、
子供でもわかるほど、出世欲のない人で、
母の帰りが遅い日は、
夕方早く帰ってきて、私に夕食を作ってくれ、
大好きなお笑い番組を見ながら、
夜更けまで小説を読んでいるような人でした。
私に厳しい事を言って聞かせるようなことはほとんどなく、
父とまともな話をした事があったかどうかも、思い出せません。
子供の頃のわが家は、
父も母もそれぞれが自分の世界に没頭しているような、
そんな家庭でした。

正しい家族の形があるなら、
それはうちには当てはまらないんだろうな、とずっと思っていました。
大した事ではないと思っていても、
ふと不安になる事があります。
今も私は、「家庭」のあるべき姿を知らないままで、
もしも自分の家族を持つ事ができたとしても、
本当に家族を愛することができるのか、
自分の役割を果たす事ができるのか、まったく自信が持てずにいます。

なぜこんな事を思ったかと言うと、
映画に出てきた家族が、
そんな自分でも理解出来る、等身大の家族だったからです。
誰かを好きになり、結婚して、子供ができ、家族を作る。
30も過ぎて、誰でも出来る当たり前の事すら出来ない、
落ちこぼれの私でも、
この映画の家族の姿がリアルに感じられたことが嬉しくて、少し泣けました。

家族とは、きっと、チームメイトのようなもの。
厳しい事を言い合っても、
いつも互いの事を気にかけていて、
白々しい愛の言葉はなくても、
気がつくと、いつも必要な時に近くにいてくれるもの。
最後まで味方でいてくれる、唯一絶対の存在。
私が思う家族とは、そういう家族。
『リトル・ミス・サンシャイン』のような家族が私の理想です。

家族を描いた映画はたくさんありますが、
この映画を、ごく自然に受け入れられたのは、
人間とは、家族とは、こうあるべき、
という一方的なメッセージで、煙に巻いてしまう事がなかったからです。
自殺未遂の伯父さん、
ヤク中のお祖父さん、
破産寸前のお父さん、
煙草依存のお母さん、
自閉症ぎみのお兄さんに、
おデブで出っ歯の女の子。
それぞれが何らかのトラブルを抱えながらも、
家族として成立してしていて、
完璧な人間なんてこの世にはいないから、
人と違った価値観や人生観を持つことも、
常識から逸脱した行動を起こす事もあって、
意見したり、言い争いをしたとしても、
最後まで、決して見捨てる事はない、
どこまでいっても家族は、
所詮、同じ穴のムジナだということ。

過剰な演出で泣かせる事も、
通り一遍の教訓じみた展開もないかわりに、
ちょっと変わった登場人物の描き方に優しさがあり、
交される会話の一つ一つがとても自然で、妙に説得力があり、
馴れ合うことのない個性はそのままに、
彼らの姿を見ているだけで、じーんと心が温かくなる、
そんな不思議な魅力のある映画です。

家族の日常という、
一見ありがちで、地味な題材を扱っているため、
目立ちにくい存在の作品で、
私も一度はスルーしかけたのですが、
とんでもなく、いい映画でした。
今月行われるアカデミー賞では作品賞にもノミネートされている、
実は注目作品でもあります。
こんなにいい映画には、一生のうち何度も出会えるものではないと思うほど、
私の心にフィットした映画でした。
もう一度言います。
この映画は、オススメです。(★★★★★)


『リトル・ミス・サンシャイン』
2006年アメリカ映画
監督:ジョナサン・デイトン/ヴァレリー・ファリス
出演:グレッグ・キニア/トニ・コレット/スティーブ・カレル/アラン・アーキン


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タイトル (本文) ブログ名/日時
リトル・ミス・サンシャイン
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めそのたわごと
2007/02/15 13:35

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
この映画ありがちなコメディだと思ってました。
眼鏡の女の子がキュートですね。
私もAkoさんのように自分の家族と過ごした時間をかえりみたりするのでしょうか。楽しみです。
Babel
2007/02/15 23:20
Babelさん、こんばんは。
主人公の女の子、スッゴク可愛いですよ!ブサ可愛いっていうか。
家族の描き方に嫌みがなくて、笑えて泣ける、とてもいい映画なので、Babelさんにも是非観てほしいです。Babelさんがどんな感想をもたれるか、私も楽しみです。
Ako
2007/02/16 00:56
この映画、やけに評判がよくAkoさんも絶賛とあって、見てきました。
ほんと、秀作でした。アカデミー賞ノミネート納得。
脚本が秀逸。悲しいシーンで泣かせるのではなく笑わせる。よくこんな奇抜なアイデアを思いつくなあと呆気にとられるようなアイデアの数々。悲しいシーンをユーモアたっぷりに見せるというのはすごいことで、それがあざとく感じたりしないのは、たしかな人間観察によるものだからだと思いました。
この脚本家、本当に新人の脚本家なの?脚本を100回推敲したとか言っているけど嘘じゃないと思う。

ただ、おじいさん役と子役は良かったけど、お母さん役のトニ・コレットは普通かな。トニ・コレットは『アバウト・ア・ボーイ』のほうが微妙な演技をしていて良かったように思います。

あ、あと、Akoさんの家族観を述べたこのレビューは映画とはまた別に面白いと思いますよ!この映画の魅力を適格につかまえていると思います。やっぱりこのレビューを見たから、見ようと思いましたので・・。で、面白かったので、有難う。
kusukusu
2007/02/18 20:04
>kusukusuさん
この映画、色んなところで評判いいみたいですね。おっしゃる通り、登場人物の描き方が上手くて、泣かせるポイントがありきたりじゃないところが、スゴイ。こういう映画こそ、多くの人に観てほしいですよね。
映画を観ていて、自分の家族のことや、家族観を改めて考えさせられました。上手く書けなかった気がしていたのですが、この記事をきっかけに観に行っていただけて、とても嬉しいです。こちらこそ、ありがとうございました。
Ako
2007/02/19 02:22

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