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またもアメリカで銃乱射事件。 突発的に振り切った思考のおもむく先が、 人の命を奪う行為だったというのは、何ともやり切れません。 何に絶望し、何に復讐したのか、 声なき声で伝えようとしたこと何だったのか、 そして、それを伝えることが出来たのか。 単なる好奇心にすぎない一時の関心は、 彼の内面に向けられますが、 それは想像の域を出るものではありません。 得体の知れない無気味な恐怖感。 今となっては、 彼の生い立ちや心情をドラマチックに仕立て上げることでしか、 この恐怖をぬぐい去る方法は残されていません。 映画で描かれる悲劇では、 その奥にある人間の怒りや悲しみが表現され、 理解を助けると同時に、 それが救いとなります。 伏し目がちで不機嫌そうに毎日をやり過ごしている主人公のトム。 煩雑で汚れた生活に埋没しながらも、 どこかで救いを求めている。 まるで捨て犬のように。 父への憧れと亡き母への恋慕。 知らず知らず絡め取られていた、父という存在の呪縛が解かれた時、 突然、彼の目の前に光が差し込みます。 自分が本当にやりたかった事は何なのか、 進むべき道はどこなのか、 それを見い出すことが出来た時、 その希望は、人生に喜びをもたらします。 しかし、数カ月を経て、 その希望の光はゆっくり閉ざされていきます。 そして、かつて想像した通りの、 サエない人生が再び始まるのです。 信じることができる希望を見つけた。 そして、その希望は自分を見捨てた。 最も幸福な人間は、希望を持った人間。 最も不幸な人間は、希望を失った人間です。 これは、救われることを望んだ弱者(もちろん私も含まれる)の物語。 強く望み、信じ続けることが、 成功への道だとするなら、 希望を持ち続けることが出来ない人間には、 それなりの報いしか手に入らない。 突き付けられた真実を前に、 諦めの脱力感と若干の切なさ、 主人公のマインドと同調する心地よさのようなものを感じました。 堕ちていくことが心地いい、そんな映画です。 命を絶った学生の目の前にも、絶望があったのだろうか。 彼もまた、信じた希望に見捨てられたのか。 そして、絶望した自分の人生を、 そのまま受け入れる勇気がなかったのか。 主人公が、つかの間夢見たピアニストへの道。 ピアノの音色はとてもシンプルで、 それだけに、ダイレクトに心の琴線に触れてきます。 目を閉じて、ピアノの音を聞いていると、 「清らかであれ、美しく、真直ぐであれ」と語りかけてくるかのようです。 (★★★★☆) 『真夜中のピアニスト』 2005年フランス映画 監督 ジャック・オディアール 出演 ロマン・デュリス/ニール・アルストラップ/リン・ダン・ファン/ オーレ・アッティカ |
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「真夜中のピアニスト」というタイトルに惹かれている私です。原題は知りませんが、いい邦題をつけたなと思います。現代に生きている人間は誰しもが、心のどこかで救い、魂の浄化を求めているのかも知れません。現状から一歩踏み出そうと試みることは尊いことだと思います。思い通りに行かないのが人生。どんな道を選択したとしても、そんな現実を甘受せんといかんのです。…観るのを一旦見送った映画ですが、ちょっと観たくなってきました☆ |
めとろぽり太 2007/04/26 21:04 |
めとぽりさん、こんばんは。 |
Ako 2007/04/27 01:23 |
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