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help リーダーに追加 RSS 『大日本人』

<<   作成日時 : 2007/07/08 17:00   >>

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天才松本人志が映画を撮る。
映画と同じくらいお笑いが好きな私が、
松ちゃんが作った映画を観ないわけにはいきません。

公開されるまで、
ストーリーはおろか、映画の存在さえもオープンにされず、
ふたを開けて、まず驚いたのは、
カンヌ映画祭の監督週間にこの作品が出品されていたこと。
カンヌ映画祭といえば、
世界中から気鋭の映画監督作品が一堂に会する場。
今年は、河瀬直美監督の『殯の森』がグランプリを受賞し、
地道に、個性的な作品を作り続けている彼女の受賞は、
本当に感動的でした。
そのカンヌ映画祭に、畑違いの松本人志がどう挑んだのか。
興味をそそります。

師承を持たないお笑い新世代のホープとして登場したダウンタウンは、
関西を中心に、若い世代に絶大な人気を集めました。
もちろん私もダウンタウン世代ど真ん中です。
言いたいことを言い、やりたい事をやる、
そのスタイルは、いつも新しくて、いつも面白い。
オモロイかオモロナイか、
それを決めるのは私たち観客ではなく、松ちゃん自身である。
笑いに対する妥協のなさは、テレビを通しても感じられました。

当然のことながら、
観客に媚びない松本人志の笑いが、万人に受け入れらるわけではなく、
価値観の違いや世代によっては、全く笑えない人が多いのも事実です。
そしてそれが、松ちゃんの笑いの最大の特徴でもあります。

この映画を面白いと言うべきか、悩みました。
(べつに誰にも頼まれてないけど)
鉄板で笑えるヴィジュアルや台詞は山のようにあるし、
映画的に計算された構図などは、
もはや、一端の映画として全然成立していて、
スクリーンに身を委ねる心地よささえありました。
ところが、
ラストまでの約10分で、
それまでの映画的余韻が木っ端みじんに砕かれることになります。
それもグッチャグチャに。
あまりに真剣に取り組んでしまった松ちゃんの、
一世一代の照れ隠しのようで、
観ているこっちの方が、ものすごく恥ずかしくなりました。
映画に限らず、ドラマや芝居なんて、
真剣にやればやるほどほど、この上なく恥ずかしいものです。
ありもしない出来事を、血眼で再現するわけですから。
ただ、映画のいいところは、
とことん独自の世界観を見せ、現実離れした世界に引き込んだとしても、
2時間もすれば、
きっちりエンディングを迎えることが出来るところです。
終わり良ければ全てよし。
ラストできっちり帳尻が合っていれば、
記憶に残る作品にもなり、
観客は、その映画から何かを学ぶこともできます。
その映画の掟を破ってしまった部分は、
新しいと言うより、大きな失敗だったと言わざるをえません。

本来、笑える映画はエライ!のです。
ベタベタのエンターテイメントではなくとも、
美しい映像と、映画のセオリーに則り作られた作品で、
そのうえ笑える映画なんて、
お決まりのストーリーで泣かせるお涙頂戴映画より、
何倍もエライのです。
『猫が行方不明』のセドリック・クラピシュや、
『ライフ・アクアティック』のウェス・アンダーソン、
『リトル・ミス・サンシャイン』『TAKESHIS'』なども、
優れたお笑い映画だと思うのですが、
(チョイスが偏ってる)
映画としての体裁を保ちつつ、きっちり笑わせています。

『大日本人』は、カンヌで、批評家に酷評されたと聞きました。
当たり前です。
映画の国フランスで、この映画がウケるわけがありません。
そもそも、
カンヌに出品すること自体、無意味なことに思えます。
テレビサイズで十分だとは言いませんが、
松ちゃんのナローな笑いが詰まったこの作品は、
日本人にこそ、観られるべきものです。
北野武が海外向けに映画を作るなら、
松ちゃんには大阪の匂いを多分に残しつつ、
日本向けにコアな笑いの映画を作ってほしい。
松ちゃんが、
テレビでやり切れない笑いを映画でやろうと言うのなら、
もちろん、これからも作ってほしい。
人を笑わせることが出来る人にとって、
人を泣かせることや感動させることなんて簡単なこと。
松ちゃんが、照れずに1本でも本気で映画作ってくれたなら、
相当スゴイ作品になることは明白です。
だって、松本人志は天才ですから!


『大日本人』
2007年日本映画
監督 松本人志
出演 松本人志/竹内力/UA/神木隆之介/板尾創路

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
公開初日に見ました。
見終わった後、苦笑いなのか困惑しているのか、皆変な顔なのが印象的でした。
名古屋在住の方は竹内力のシーンは楽しめると思います。
いつも見てるビルにあれが挟まるのは奇想天外です。気持ちわる〜!!
Babel
2007/07/11 23:31
Babelさんこんばんは。
公開初日に?!相当楽しみにしてたんじゃないですか!
竹内力演じる跳ルノ獣!あのシーンは名古屋だったんだ。。。竹内力はやっぱり顔芸のひとだったんですね。
Ako
2007/07/13 00:38

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