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help リーダーに追加 RSS 『人のセックスを笑うな』

<<   作成日時 : 2008/01/26 02:10   >>

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久しぶりの記事書きます。
ぜひ書きたいと思った映画でした。

20才も年上の女を好きになる、
そんな事ありえる?!
単純な好奇心、不純な動機で観に行きました。
今日の映画は『人のセックスを笑うな』です。

例のごとく、
そう簡単に、ハッピーエンドにはなりません。

みんなが少しずつ絶望していて、
抜け出せない苦しみを胸に抱いている。

リアルなことは、
何気ない生活の中に落ちていて、
ふいに自分の身に降り掛かる偶然だったり。
偶然に引き寄せられて、
たどり着く、自分が居たい場所。
その場所では、思わず笑みがこぼれる。
今幸せかも。。。

でもその時は長くは続かない。
もうダメかも、と思った時に、
再びまた、偶然が目の前に舞い降りて、
そのたびに、初めて知る。
知りたいと思う。
そして、初めての恋をするのです。

いい映画を観たとき、
私は頭の中で、いつも同じことをしています。
登場人物の何気ない会話や仕種、感情の起伏、
スクリーンに散りばめられている、細かい断片の一つ一つを分解し、
頭の中でトランプのように並べてみます。

バラバラにして並べ、眺めてみます。
しばらくすると、それらの共通点が見えてきます。
作者が持つ美意識、固有の価値観です。
とくに印象的なシーンには、
そこに作者の強い思いが込められています。
伝えたいテーマ、メッセージです。

映画が作られる時、
作者が構想したであろう、その時の光景が目に浮かび、
その現場に思いを馳せた時、
作り手の気持ちと同調することができます。
この映画には、
そんな想像を掻き立てる、
素敵なシーンがたくさん詰まっています。

人のセックスを笑うな。
人のセックスは可笑しいです、やっぱり。
台詞じゃないような自然な空気感が、
よけいにこちらを恥ずかしくさせるのですが、
その恥ずかしさが、だんだん心地よくなってきたりして。

引かれ合ってるな、と思い始めのあの感じ。
心臓の裏の辺りがキュンキュンしてきます。
相手の気持ちが欲しくてたまらなくなっていくあの感じ。
胃の下の方がムズムズします。
そういう痛みが息苦しいほど、鮮明に伝わってきます。

私が好きなシーンは、
初めて2人の間に何かが起こった日、
家に帰ったユリが、
ラジオから流れる歌に合わせて口づさむところ。
2人の間に起こったことは、
きっとハッピーなことだったんだろうな。
全てを見せずに、それでいて、
ユリの心の動きが、手に取るようにわかる。
その奥ゆかしさが、何とも愛おしい。

大事なことは、恋をすること。
初めての恋をすることなんだと。
年を重ねるうちに、
だんだん恐くなっていきます。
自分にも、せっかくふりかかった偶然に、
見て見ぬふりをすることもあります。
その時、すくむ足をエイっと前へ踏み出すこと。
色恋だけじゃない、
その、踏み出す勇気が大事なんだと。(★★★★☆)

いい年して、恥ずかしいこと言ってます。
わかってます。
今年も恥ずかしいこと、どんどん書きます。
2008年もよろしくお願いします。



『人のセックスを笑うな』
2007年日本映画
監督 井口奈己
出演 永作博美/松山ケンイチ/蒼井優/忍成修吾

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
開巻早々、画面に現れる英語のタイトルは、Don't laugh at my romanceでしたが、やっぱりセックスの方が直接的、攻撃的、挑戦的です。

毒にも薬にもならないような会話を積み重ねて、登場人物の感情の機敏を描くというのは容易ではないと思います。パンフに脚本が載ってるそうですが、今度映画を観るときには脚本と突き合せたいです。

私は男だからみるめの気持ちが何となく分かるんです。
ケータイを溶接して絶対に出られなくしている、でも解約してないところとか。

可愛い映画っすよね。
めとろぽり太
2008/01/31 21:04
たしかに。
何気ない言葉を重ねて、そのなかに心の動きを見せるのはセンスが必要ですね。
この監督の登場人物にかける愛情が伝わってきましたね。

あ〜、あのシーンですね〜。
みるめがブルブル鳴ってる携帯を前に焦れてるところ、思い出すだけで胸キュンです。
松ケン最近いいですね。
Lも好き。
Ako
2008/02/01 23:59
これは、ディテールの描写はかなり念入りに出来てて、服を脱いでいく過程とか、キスシーンとか、ベッドでぴょんぴょん跳ねる女の子とか、ついでにロバとかも面白いんだけど、基本的な物語が、やはり旦那との関係性があまりに描かれていないという点がネックになってしまい、あまり感情移入したり出来ませんでした。あと全体に、やっぱり長過ぎる気がする。だらだらした日常感を出したくて、あえて長くしているところもあるのかもしれませんが。ま、僕が期待していたのとちょっと違ったということで、映画の出来が悪いわけではないのかもしれません。
kusukusu
2008/02/05 23:31
と書いてから、なんですけど、そういえば挨拶を最初に書くのを忘れました。
お久しぶりです。今年もよろしくお願いします。
kusukusu
2008/02/05 23:34
kusukusuさんこんにちは。コメントありがとうございます。

感情移入が出来なかったとすると、ユリですよね。
私も、旦那さんとユリとの関係性を表すシーンをもっと見たかったです。
監督はユリを悪女として描きたくなかったと言っていましたが、
ユリの内面の複雑な部分が見えづらかったのは致命的ですね。
一緒に観に行った友達は、ユリの勝手な振る舞いがハナについたと言っていました。

それに比べて、ミルメとエンちゃんは良かった。
細かい感情がよく見えましたね。

私は好みのタイプでしたよ。
Ako
2008/02/07 11:13
>感情移入が出来なかったとすると、ユリですよね。

そうですね・・。
いや、僕がもう少し、若かったら、みるめ君に感情移入して見るんですが(そういう風につくっているわけだし。しかし、「みるめ」って名前も面白いですね・笑)、僕がこの話で感情移入するとしたらあがた森魚が演じる旦那さんなんですよね。あの旦那さんはいい人で、だから浮気に気づいても知らないふりをしていて、それがいっそうヒロインを苦しめている・・という感じなのかなあと勝手に想像したんですが、そこらへん、もっと立体的にヒロイン像を見たかった気はします。

ただ、そうすると、なんか、現実にべったりの話になっちゃって、この映画の持ち味というのか、いきおいというのか、可愛さみたいなのが出なくなっちゃうのかもしれないけど・・。
だから、あくまで観客として求めるものが僕は違ったということで、この映画のような
作り方はこれはこれでありなのかもしれないとも思いますが。
kusukusu
2008/02/07 15:07
Akoさんが、

>その時、すくむ足をエイっと前へ踏み出すこと。

と書かれていますけど、現実には、やっぱり先のことを考えてしまって、この映画のように人妻が年下の男の子とセックスするなんて躊躇してしまうことが多いように思います。でも、それを思いきってやってみる、そこがこの映画の話の思いっきりの良さであり、ヒロインの可愛さなのかもしれないから、それが描きたかったことならば、僕が言うように旦那との関係性を描くことは必要ないことなのかもしれないけど・・。
だから、どこにポイントを置くかの違いなのかもしれません。

西川監督の『ゆれる』もそういうところがあったけど、女性監督のものを見ると、ここにポイントを置くのかあとびっくりさせられるところはあります。
kusukusu
2008/02/07 15:09
コメント遅くなってすみません。。

旦那さんが、ミルメにきな粉餅をすすめるシーンは最高でしたね!笑いが止まりませんでした。2人の関係を表すシーンは限りなく少なかったけど、しっくりきてはいましたね。ユリみたいな人は、あのくらい肝のすわった人じゃないとダメなのかも。そこは、わかる気がします。きっとユリは旦那さんに、とっても感謝している。

女性の監督が男の気持ちを描く時、実体験ではない分、色んな意味で、美化されるところはあるかもしれない。もちろん、その逆もしかりで。人の心に肉迫しようとする挑戦は、それが男であろうと女であろうと、自分でない人間であることに変わりなくて、同様に難しい作業なのだと思います。

とにかく、女性の監督には、とくに30代の同世代の監督には、心から頑張ってほしいですね。
Ako
2008/02/12 01:37

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