|
絵画、とくに名画とされる古典作品には、 とくに興味はないのですが、 モディリアーニの絵には、 どこか惹かれるものがありました。 電車の吊り広告で、モディリアーニ展を見かけ、 友人を誘い行ってみることにしました。 新しくできた東京ミッドタウン、小さな桜並木を抜け新国立美術館へ。 彫刻家時代にはじまり、 プリミティブで立体を感じさせるデッサンから、 独特の色彩を帯びていく変遷を見ることができます。 初期の作品には、 鮮やかな血を思わせる赤が使われています。 目を奪われるような、美しい赤です。 しかし、いわゆるモディリアーニの色彩と言えば、 どんよりとくすんだ暗い色合いです。 今から約100年前、 モンパルナスのカフェで画家の仲間とたむろし、 芸術論をたたかわせ、酒とクスリ、女に溺れた、 当時のパリの退廃的な空気感を彷佛とさせます。 作品を前に立ち、 絵の向こうに確かに存在した、 35才という若さでこの世を去ったモディリアーニという人に、 彼は何を思い誰を思い、 彼にとって絵を描くことが何の意味があったのか、 しばらく、一人の画家の人生を想像していました。 椅子に座り、こちらを見つめる肖像画。 彼の作品の大半を占めるのは、同じ構図の油彩の絵です。 膝に置かれた手から顔まで。 どの絵に描かれた人物も、 ただこちらをじっと見つめています。 どこか滑稽で、素朴さがあり、ほほえましい。 髪や洋服の色、肌の色、背景の色、 ただ塗りつけられただけにも見えて、重厚感がある。 スタイリッシュで、ユーモアがあり、 絵画というより優れたデザイン。 100年も前に描かれたとは思えませんでした。 モダンな今の時代の家にもしっくり馴染むだろうなと。 美術館で眺めて、 知的好奇心を満たすことも大事だけど、 手に触れたいと思える絵、 持ち帰り、自分の家に飾りたいと思える絵、 それが私のモディリアーニ。 美術史的にモディリアーニがどう評価されているか、 何の知識もありませんが、 とにかく私は彼の絵が好きです。 好きだと思える絵に出会えたことがうれしくて、 気に入った絵のポストカードを3枚買いました。 モディリアーニ展 |
| << 前記事(2008/03/25) | トップへ | 後記事(2008/04/22)>> |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|
| << 前記事(2008/03/25) | トップへ | 後記事(2008/04/22)>> |